これはすぐ使える！部門別・業務別AI活用事例

※株式会社ブレーン『社長、その仕事、AIに任せなさい！』からの引用

AI活用は「現場の小さな不満」から
どんな企業でも、「もっと楽にできないかな」「手間がかかって面倒だ」と感じている業務はたくさんあります。しかし、その改善に本腰を入れる「時間」も「予算」も「スキル」もない……。そう思って、立ち止まっていませんか？
特別な準備なしに今日から始められるAI活用の実例を、部門ごとに紹介します。手間のかかる業務、ルーティン作業、提案や文章作成の“素案出し”など、生成AIが得意とする領域を中心に、「どう使うか」「どう楽になるか」を具体的に見ていきましょう。

1．総務・庶務：定型業務の効率化に最適
〈導入ストーリー〉
A社の総務担当・山田さんは、毎月の社内向けお知らせ文や議事録作成に追われていた。特に、定例会議の議事録はメモをもとに書き起こさねばならず、半日以上を要することもあった。ある日、同僚の紹介でChatGPTを使ってみたところ、音声の文字起こしをしたデータを貼り付けるだけで、数分で要約文が生成された。「これは使える！」と確信した山田さんは、定型文書の下書きをすべてAIに依頼し、確認と微修正のみに業務を短縮。今では「資料作成のスピードが社内で一番」と言われている。

総務部門では、定型文書の作成や案内文の配布、会議資料の作成など、定型的な業務が多く存在します。生成AIは、これらの作業の時間短縮と品質向上に貢献できます。

〈活用例〉
・社内通知文の作成（例：「夏季休暇のお知らせ」など）
・会議の議事録を音声から要約・整形（WhisperやChatGPT）
・契約書や社内規定の簡単な要約や整形
・備品購入依頼の案内メール作成
・総会や行事案内の文案作成と複数案の比較

〈プロンプト例〉
・「社内全体に通知する『夏季休暇のお知らせ』の文面を敬語で書いてください」

〈効果〉
・文面の検討時間を約70%削減
・書類の形式が整い、社内の文書クオリティが向上
・書き直しやレビューの回数が減少
・既存テンプレートの改良にも活用可能

2．経理・会計：数値以外の“文章処理”を任せる
〈導入ストーリー〉
B社の経理・中井さんは、月末に集中する請求処理と取引先への案内文の作成に悩んでいた。「数字は得意でも、文章を考えるのは苦手」と感じていた中井さん。そんなとき、ChatGPTで「請求書の送付文を考えて」と入力してみたところ、フォーマルでわかりやすい文案がすぐに出力された。感動した中井さんは、以来「よく使う文面テンプレート」をAIに任せるようになり、業務の抜け漏れも減少。新人の教育にも「AIで文例を探して」と教えるようになったという。

数値業務が中心の経理部門でも、案内文や会議資料、取引先対応など「言葉」に関わる業務は少なくありません。生成AIはそこに効果を発揮します。

〈活用例〉
・請求書に添える送付案内文の自動生成
・決算報告資料の冒頭挨拶文・要約文作成
・経理業務報告のための“月次まとめ文”作成
・支払遅延への丁寧な督促メール作成
・予算説明会資料の文面整形

〈プロンプト例〉
・「取引先に送る請求書送付の案内文を丁寧な文体で書いてください」

〈効果〉
・書類送付のスピードアップ
・文章の書き間違い・トーンのぶれを防止
・初心者や若手の業務負担を軽減
・定期報告資料の標準化にもつながる

3．営業・販売：提案・フォロー・資料作成が劇的に楽に
〈導入ストーリー〉
建材販売を行うC社の営業部では、ベテランの佐々木さんが「提案書づくりに時間がかかりすぎて営業に集中できない」と頭を悩ませていた。あるとき、ChatGPTで「こんなお客様に、コスト削減を訴える提案を考えて」と投げかけたところ、A4一枚の説得力ある提案文が返ってきた。それをもとに資料を組み立てたところ、成約率が2割アップ。以降は若手社員も真似して、AIを“営業アシスタント”として活用するようになった。

営業の仕事は、商談に向けた準備やアフターフォロー、販促文案など“言葉で印象を左右する”業務が多く、AIの得意分野です。

〈活用例〉
・提案書の骨子作成、キャッチコピーの生成
・フォローメールの文案作成、定型化
・商品・サービス紹介文（チラシ・DM）の文章案
・顧客ごとの要望に応じた提案文カスタマイズ
・見積書に添える挨拶文の生成

〈プロンプト例〉
・「建設業の企業向けに、コスト削減を提案する営業メールを作成してください」

〈効果〉
・商談の事前準備が圧倒的に早くなる
・「文章が苦手」な社員のサポート
・営業フォローの属人化を防ぐ
・過去資料のリライトや再活用にも便利