Amazon購入者評価について
JECCICA特別講師 松橋 正一
Amazonに出品しているが、もっと売上げを伸ばしたい!という出品者のために「Amazon出品で成功への次のステップ」をお届けします。
楽天市場、Yahoo!ショッピングともに、購入時にレビューの書き込みを依頼する、評価を高くするように依頼する、などの行為はガイドラインで禁止されています。
レビューの多い商品が、モール内検索で上位表示される時期がありましたので、出店者は「レビュー大賞」などレビュー獲得のため、あの手この手と必死でした。
お客様に対して商品の引き渡し前にレビューの書き込みを求める行為や、出店者にとって有利な評価をすることを求める行為などは、お買い物レビュー本来の機能を損なうとして現在は禁止行為になっています。
Amazonにおいても同様、評価について違反行為を規制するガイドラインがあります。
Amazonでは、購入した出品者の評価と購入商品に対するカスタマーレビュー(商品評価)との2種類の評価があります。
購入した出品者の評価
購入者は、出品者から商品を購入するかどうかの判断をくだす際に、出品者への評価を調べ、出品者に対する評価が多く、高い評価を得ている出品者は「安心して購入できる実績ある出品者」として信頼されます。
Amazonで業績を上げるためには、購入者からの高い評価を維持することが大切です。
もし低い評価を受けた場合は、原因を直ちに究明し、適切な手段を講じる必要があります。
Amazon評価管理は、星の5段階評価(評価レベル)が表示され、さらに、注文への対応に関する次の3つの質問に対する購入者からの回答が含まれます。
- 予定通りの配送
- 説明通りの商品
- カスタマーサービス
購入者が評価を残すことができるのは、注文後90日以内で、評価を削除できるのは送信後60日以内に限られます。
なお、Amazonは、Amazonのポリシーに従って、その条件に当てはまる場合に評価を削除できます。
購入者がカスタマーレビューで低く評価された時は、購入者に個別に連絡を取り、取引において発生した問題を解決することが出来る可能性があります。
問題を解決するために手を尽くしたのち、購入者に対し、評価を削除してもらえるかどうか依頼することができます。
その際、購入者に強制することはもちろんできません。
そのような行為は、Amazonのガイドラインに反します。
購入者に依頼連絡するボタンは、「 1 」または「 2 」と評価された時のみ表示されます。
低い評価に関して購入者に連絡する時は、次の手順で行います。
- 評価管理機能で、現在の評価を表示。
- 解決すべきコメントを探す。
- 購入者に連絡するボタンをクリック。
- 低い評価への対応のページが開きます。
- 黄色の購入者に連絡するボタンをクリック。
ドロップダウンメニューから件名を選択し本文を入力し、購入者へメッセージを送信します。
購入者が出品者への評価やその送信において間違いをしても、基本的に一度送信された評価を編集することはできません。
5段階評価や評価コメントを削除することのみが可能です。
もし、購入者と共に問題の解決に当たったにもかかわらず、低い評価の削除をいただけない場合には、出品者の返答をAmazonサイトに表示させるのもいいかもしれません。
第3者が不当な評価として理解してくれるかも知れません。
そのためにも、返信内容は簡潔で良識あるものにしてください。
返答の送信後は削除することはできますが、編集はできません。
購入者が評価を削除すると、出品者の返答も同時に削除されます。
他のモール(楽天市場、Yahoo!ショッピング)も商品レビュー、店舗レビューがありますが、Amazonのカスタマー評価とは大きく異なります。
その理由としてAmazonカタログに登録された商品詳細ページに複数の出品者がひも付け出品するのが原則、つまり基本的に同一商品で複数の商品詳細ページが存在しないことであり、どの出品者からでも購入できる可能性がある以上、商品に不満があっても出品者を評価できないということになります。
通常、他のモールでは、商品の評価が悪ければ、それを販売している店舗の評価も悪くなることが多いです。
「美味しくなかったけど、お店の対応が良かったので許す!」という例は少ないのです。
Amazonの出品者評価で最も注目して欲しいこと
商品詳細ページに出品者には、「XX%の高い評価(過去1年間)」が表示されます。
5段階評価の4と5の評価レベルが過去1年間の累計評価数で占める割合です。
例えば、過去1年間の累計評価数が100件で、その内4と5の評価レベルの計が85件とすると「85%の高い評価(過去1年間)」となるわけです。
「3」の評価レベルは、普通と認識している方も多いと思いますが、高い評価率を下げることになります。
先に「Amazonは、Amazonのポリシーに従って、その条件に当てはまる場合に評価を削除できます。」と説明しました。
「Amazonカタログに登録された商品詳細ページに複数の出品者がひも付け出品」していることから、例え出品者が一人の出品商品でも出品者評価で商品に関する評価内容は適当でないのです。
この場合、出品者はAmazonに購入者の評価削除依頼を出すことができます。
その手順は、セラーセントラル管理画面の「ヘルプ」より
- お問い合わせをクリック。
- Amazon出品サービスをクリック。
- 注文および購入者への対応-購入者からの評価を選択。
- 該当する評価の注文番号を入力。
- 「フィードバック全体が商品レビューである」にチェック。
- 「送信」をクリック。
で、ほぼ24時間以内に削除されます。
ただし、注文への対応に関する3つの質問で購入者からの回答に一つでも「いいえ」があると削除されません。
FBA配送で、Amazonが対応した注文の出荷に関する評価も同様ですが、削除はされず評価レベル「3」のように消し線がつき、低い評価にカウントされません。
パフォーマンス「評価」を常にウォッチし、該当するものがあったらすみやかに削除依頼を出すよう心がけましょう。
購入商品に対するカスタマーレビュー(商品評価)
より多くの評価数がつき、高い評価を受けている商品は、より安心して購入できる商品と評価され、購入につながる転換率も高まり、Amazon内商品検索でも上位表示となる可能性があります。
購入商品に対するカスタマーレビュー(商品評価)は、出品者が操作することは一切できません。
<商品カスタマーレビューに対する出品者の禁止行為>
- カスタマーレビューを操作することは禁止。
- 出品者は、購入者に対し掲載を強制することを禁止。
- 出品者自身の取引に関するカスタマーレビューを掲載禁止。
- 掲載事項中に取引相手についての個人情報を掲載禁止。
- 一般の購入者になりすましてカスタマーレビューを投稿禁止。
- 競合他社など利害関係を持つ商品レビューの投稿禁止。
- カスタマーレビューを書くことに対し、購入者に報酬を付与することを禁止。
需要のありそうな良い商品を出品し、購入者が納得する価格やサービスで「商品カスタマーレビュー」を獲得し、迅速な購入者対応などで、高い出品者評価や評価数を得ることに心がけることが、Amazonで業績を伸ばす必須のステップです。
JECCICA特別講師 松橋 正一
楽天、ヤフー、amazon、自社サイトなどECサイトの運営経験を基に、数々のショップを構築サポート。大規模ECサイトの効率的な構築、データ処理システム構築を得意とする。