はじめてのネットショップ開店・運営のコレだけ!技
JECCICA特別講師 小宮山 慎吾
現在、ECサイトはその戦略を大きく方向転換しようとしています。
毎日100人の訪問者が訪れ、平均すると2人が商品を購入しているショップがあるとします。
7年程前は、ほとんどのECサイトは100人をいかにして200人、300人に増やすかを考え、施策に取り組んでいました。
「サイトへの集客」を重視していたのです。
しかし現在は、100人訪れた訪問者の中から3人、4人に商品を購入してもらう「サイト内での施策」を重視する企業が増えています。
商品のウリや強みはどこにあるのか?
お客さまの悩みや解決に商品はどう役立つのか?
お客さまをハッピーにさせるのは何か?
「商品を購入する」という体験自体を充実し、満足してもらうという方向に戦略はシフトしています。
物が溢れている世の中、商品の強みや特徴だけではお客様は購入しません。
私は前職で、英会話学校で平均50万円の英会話チケットを販売していました。
この英会話チケットは紙切れでしかありません。
しかし私は、お客様と将来の「ストーリー作り」を共有し、夢と未来を売っていました。お客様に物を売るのではなく、夢を売る。
もう少しわかりやすく、「サービスを売る」と言ってもよいでしょう。
ネットショップのお客様は、今や実店舗以上の「サービス」と「おもてなし」を求めるようになっています。
それに応える最上級の接客ストーリーが、ネットショップには必要です。
コミュニケーション下手でも ネットショップはうまくいく?
しばしば「会話って難しいねぇ」「人とコミュニケーションは苦手なんです」といったお声をいただくことがあります。
そのとき私は、こうお伝えするようにしています。
「現実のコミュニケーションがうまくできない方は、ネットショップでも苦労します。まず現実のコミュニケーションが上手に取れるように練習しましょう」
昔と違い、インターネットで買い物をする顧客は、実店舗と同等かそれ以上のおもてなしを求めてくるようになりました。
顧客はすでにインターネットでの買い物を特別視しません。
「ネットで買ったから仕方ない」と思ってもらえる時代ではないのです。
そしておもてなしには、コミュニケーションによる接客が重要です。
実店舗では、目の前の顧客の様子を言葉だけではなく、雰囲気や表情など言葉以外からも察して対応することができます。
しかしインターネットでは、メールやチャットなど限られたデジタル情報しかないので、顧客の様子を察するには高度なコミュニケーション能力が必要です。
写真とキャッチコピーの連動を意識しよう
よく指摘させて頂くことが「写真とキャッチコピーの連動」です。
たとえばキャッチコピーが「匠のこだわり」であれば、「匠のこだわり」が連想できる、こだわりの商品やサービスの写真を配置しないといけません。
風景写真だとキャッチコピーと連動しないため、伝えたいメッセージが顧客まで届きません。
こうしたことは説明すると納得してもらえるのですが、実際に制作しているときには自分ではなかなか気付かないものです。
顧客の目線に立って見直す、周りの人にもチェックしてもらうなどして、写真とキャッチコピーが連動しているか確認しましょう。
また、写真と同様に、背景の色・イメージ、文字のフォントもキャッチコピーとの連動が必要です。
今どんな集客をしていますか?
「今どんな集客をしていますか?」お訊きすると、「SNS、SEO、検索連動型広告」という答えが多く返ってきます。
しかし、これら以外にもいろいろな集客方法があるのをご存じでしょうか。ネット上での集客なら、上記の3つ以外にも下記のような方法があります。
- 掲示板
- オークション
- プレゼント
- ブログ
- 販促企画
- 共催企画
- 相互リンク
- レビュー
- フリーダイヤル設置
- ランキング
- アフィリエイト対策
また、ネットショップだからといって、インターネット上での集客にこだわる必要はありません。実店舗をお持ちの方であれば、下記の媒体にQRコードとショップのURLを記載して集客することもできます。
- 店内会員募集
- ポイントカード
- ポスター
- 看板
- 社用車に広告
- 地元のフリーペーパー
- 地元の祭りや学園祭などの協賛広告
- 店頭メッセージボード
- お祝いメッセージ
- 店舗前の植栽
身近なところでお客様との接点はもっとたくさんあるはずです。
ネットからの集客のみに頼る方法は広告費高騰や、費用対効果低下などの傾向から難しくなっています。見方を変えてお客様との接点を広げてみましょう。
JECCICA特別講師 小宮山 慎吾
全国1位、全国高評価講師・講習全国商工会連合会「経営革新塾」あなたの売るを劇的に変える独自の実践型コーチングを取り入れクライアント問題解決から高い評価と実績を得る。