JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

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2018年頭所感 小林 厚士

新年明けましておめでとうございます。
皆様におかれましてはお健やかに新しい年をお迎えのこととお慶び申し上げます。

旧年中は、一般社団法人ジャパンイーコマースコンサルタント協会(JECCICA)への格別のお引き立てを賜わり誠に有難うございました。皆様のご支援のもと、無事に新春を迎えることができ心から感謝申しあげます。

2017年のEC業界を私の視点で振り返りますと、販売側や利用ユーザーにとって様々なものが常識化し、定着化が行われた年であると思います。

もはや日本国内においてはスマートフォンの利用率が80%を超え、特に20~30代の利用率は90%を超えるなど、ECの利用においてもスマートフォン経由での商品購入が、現在は日常的である時代となりました。 それにあわせEC事業者を支援する企業より、多くの支援サービスやツールのリリースが多く見受けられ、販売側は昨年以上にスマートフォンサイトの環境改善や最適化、販促強化に注力するといった傾向が多く見受けられました。

また、BtoC市場を横目に、業者間取引を行うBtoBのシステムやモール、個人間での取引となるCtoCのサービスやアプリなどが多く世に出現し、売り手や買い手共に認識度も向上した年でもあると思います。 また、無料ショッピングカート利用企業の増加や、越境ECの拡大も更に進むなど、EC市場の成長はまだ留まることを知りません。

私自身の2017年の動きとしましては、地方銀行や信用金庫、信販会社といった、今までEC業界においての意識が低かった業界から依頼により、セミナー講師や勉強会などの支援回数が特に多かった年でもありました。 やはり首都圏や地方都市の企業に比べ、ほか地方企業による本格的なEC業界への参入や再構築化への実施には大きく時差が生じるものの、非常にレベルの高いSNS運用や、オムニチャネル、O2O、コンテンツマーケティングや広告運用、さらには物流のアウトソーシング化などを当たり前のように実施している地方企業も多く見受けられました。 

しかし地方にはまだまだ広域的に認知されていない逸品が多く存在します。 こちらも新たなチャネルの出現や、スマートフォンの普及、そして利用者のECに対するリテラシーが向上され続けていく中で、近年、徐々にではありますが利用者に対し、地方に埋もれている逸品や、潜在的な商品の露出や認知における手法的なハードルが低くなってきているように思います。

そのような状況を踏まえて考えると、これからは今まで市場規模や流通量が少なかった商品がますます認知される環境となっていき、並行して商品購入しやすい環境の進化に伴い、今までには存在しなかった新たな新規購入者やリピーターが多く生まれていくことでしょう。

また、チャットボットやチャットシステムなどの更なる普及や精度向上や、VR、ARや2017年に出現したAIスピーカーなどの応用技術の新化によって、新たな販路や顧客開拓環境が生まれていく年であると思っております。 今年もEC市場において、誰もが今まで体験した事がない、新たな、そして大きな動きがあると予測されますが、同時に注目すべき最大の事項として、物流・宅配・配送業界の動向においても目を離すことが出来ません。

最後となりますが、
2017年も、毎月開催する定例セミナーの出席者の皆様からは多くの賞賛を頂く事が出来、また交流会の参加者間では多くの情報交換やコミュニケーションを生むことが出来ました。
当会は本年も引き続き、常に最新の業界動向や様々な視点から市場の動きを睨みつつ、より優秀なECコンサルタントや企業内のEC事業部リーダーを多く輩出できる様、昨年以上に邁進していく所存でございます。

本年も皆様方の益々のご隆盛とご健勝を心からお祈り申し上げます。

小林 厚士プロフィール写真

JECCICA理事・特別講師 小林 厚士

EC得意分野/地方型EC運営、戦略構築総合支援 地方拠点かつ海外事業部展開をしたEC企業経営で培ったマーケティングノウハウ及び実績を活かし、経営戦略的視点を重視した、現場最優先の実践的なアドバイスを得意とする。


 

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