Google検索の「AIモード」への向き合い方
Google検索の画面に表示されだした「AIモード」
Googleの検索画面には、今年の5月から「AIモード」という項目が表示されています。

検索キーワードに対し、生成AIによる回答を返すもので、従来の検索に置き換わることでサイトへのアクセスが激減するのかと戦々恐々としていました。最近このAIモードについて調
査した記事があがっていましたので、共有いたします。
iPullRankの記事によれば、GoogleのAI Modeから外部サイトに飛ぶクリック率は概ね3%未満と低水準で推移しています。
(5月20日(AIモードの一般公開日)から8月19日まで、SimilarWeb調べ)
従来の検索では17~18%でクリックされていることから比較すると、非常に脅威を感じる内容です。
また、クリックしたユーザーのセッション時間やページビュー数も、従来の検索(GoogleSearch)から来たユーザーに比べて格段に浅く、短いようです。

一方で、AI Modeのクエリ(検索語句)長は「7〜8語」から「10〜11語」とじわじわ伸びており、キーワード単体の検索ではなく、会話・問いかけ形式へと移行している兆しが見えます。
この3つのポイントから、私が感じ取ったのは
● 長文コンテンツは、より分かりやすくテコ入れが必要
● “会話型検索”という新トレンドへのシフト
● “AIに引用”されるかは、信頼性が担保されているかの指標
ということでした。
長文コンテンツのテコ入れが必要
サイトへ訪れるユーザーは、AIで概要を知った状態で訪れることが想定されるため、「時間をかけて知識を仕入れたい」というより、「知っていることの信憑性を確かめたい」というモチベーションが強くなります。つまり、サイトに訪れたあとに長々と長文コンテンツを読みたいのではなく、訪れた瞬間に「まとまった概要」がサイト上部に掲載されていないと、離脱率が高まります。長文のテキストだけでなく、図での概要や、E-E-A-T(専門性・権威性・信頼性)が担保されていることを上部で教えてあげることで、せっかちになったユーザーにも満足してもらえるような工夫が必要です。
“会話型検索”という新トレンド
クエリ長の伸び(10〜11語)というデータからは、次のような変化が読み取れます:
①検索者が「○○とは何か」レベルではなく、「○○するにはどうすればいいか」「○○と△△の違いは?」「○○した後、次に何をすればいいか」など、状況・目的を含んだ問いを入れてきている。
②そのため、コンテンツ制作者側としては「会話に応答するような文章」「問いに対して即答できる構造」「疑問の先を見据えた次のアクション」が差別化の鍵となる。
つまり、「様々な問題について網羅的に書かれた長文」ではなく、「細分化された問いに短時間で回答できる記事」を用意する方が、長くなった検索クエリに対しては効果的に作用するでしょう。
“AIに引用”されるかは、信頼性が担保されているかの指標
AIモードが参照するサイトは、Googleの評価基準に照らして「信頼に足る」と判断されたものです。つまり、AIの回答欄で自社サイトが引用されるということは、「Googleがその情報を“答えの一部”として採用した」ということに他なりません。流入(セッション数)が減っている現状では、AIに引用される=検索エコシステムの中で信頼が可視化された状態と捉えるほうが建設的です。
● 著者情報(名前・所属・専門性)の明示
● 第三者の実績・データ・出典リンクの明確化
● 構造化データ(schema.orgなど)の活用
● ファクトを裏付ける一次情報・画像・表の活用
など、AIが引用しても大丈夫、とGoogleが判断できるような信頼性の担保がより重要になります。
まとめ:クリックよりも、「名前だけでも覚えてもろて」戦法
かつてのSEOは、クリックを誘導し、ページに滞在させることが主目的でした。しかしAIモードでは、そもそもクリックされない前提で設計を考える必要があります。
「AIが答える=ユーザーがクリックしない」であるならば、その“クリックしない層”に対してどう影響を残すか。
結論から言えば、それは「名前を残す」設計です。
たとえば、AIの回答内で「◯◯による調査では〜」と引用されれば、その時点でブランドは検索結果よりも深い層に定着します。つまり、これからのSEOは「流入数」ではなく、「引用数」や「被参照回数」を重視する方向へ進むのではないかと思われます。アクセスは減っても、“AIの口を通して語られる”ことで、結果的に認知が広がる。そうした構造が、すでに始まりつつあるのではないでしょうか。

JECCICA客員講師 矢崎 宏一郎
(株)ISSUN チーフマネージャー
得意分野/WEB広告 EC販売支援
WEB広告のなかでもAI系広告を得意とし、事業規模に合わせた集客戦略でD2Cの売上を2年で10倍にするなどで、日本上位3%の代理店であるGoogle Premier Partner認定に貢献。