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『大成功するためのマーケット参入タイミング』(どのタイミングで何を仕掛けるか!)

2020年はコロナ禍で世界が急速かつ劇的に変化した年となりました。
社会は飲食業・観光業をはじめとするサービス業の多くで大打撃を受け従来のビジネスの仕方では立ち行かなくなってきています。今の時代に合ったビジネスが次々と生まれてきている現代において大成功するためのマーケット参入のタイミングとはどのようなものなのでしょうか?

参入タイミングの解説する前に、まずはマーケットの成長ステージについて説明してきたいと思います。

マーケットの成長ステージとは?
マーケティング用語には「製品成長サイクル」という概念がありますが、これを参考にマーケットにおける製品・サービスを導入してから、市場規模が拡大し、いずれ市場が衰退していくというプロセスを説明していきたいと思います。

導入期
製品・サービスが初めてマーケットに登場したばかりの導入期は、顧客からの知名度や認知度がかなり低い時期です。
顧客は製品・サービスの存在自体を知らない、ましてや情報が少ないためその製品・サービスの良さや使用するメリットも分かっていない状態ということです。
そのため製品・サービスの売上はあまり見込めず緩やかにしか増加しません。

成長期
顧客やマーケットから製品・サービスの認知度が高まり、急速にマーケットに普及するのが成長期です。あるポイントを超えた時に急にマーケットが拡大、一般の人にも製品が認知され売上も加速度的に伸びていきます。マーケットが拡大するにつれて競合他社も増える時期となります。

成熟期
製品・サービスがかなりの顧客に浸透し、競合他社も多数登場する時期で市場規模は拡大し売上は安定してきますが、市場の成熟と共に売上の伸び率は勢いが弱まってくる時期です。類似の製品・サービスが他社からどんどん販売され、それに伴い価格・商品の差別化の競争も激しくなってくる時期です。

衰退期
既存の製品・サービスは必要としている顧客には行きわたる、もしくは、新たな新製品・新サービスへニーズが移行することで、市場規模が縮小していく時期が衰退期です。
この時期は価格競争が増え、顧客は低価格製品に流れていきます。そして、撤退企業が増え、売上も先細り感が強まります。

大成功するためのマーケット参入のタイミングとは?
では、上記を踏まえ大成功するためのマーケット参入のタイミングはいつなのでしょうか。
キーとなる4つのタイミングをついてに解説していきます。

タイミング①
導入期と成長期の狭間、顧客の認知度が爆発的に広がるこのポイントこそが、大成功を収めることのできる一番ベストのタイミングです。
通称ティッピング・ポイントと言われるこの転換期を境に、急に人気が出てマーケットが拡大していくのです。

タイミング②
成長期から成熟期へ差し掛かるこのポイントは、顧客・マーケットでの認知度も上がっており、情報も溢れているため参入しやすいタイミングと言えるでしょう。ここからしばらくは市場規模も安定していくため、タイミング①ほどではないですが、ある程度の売上を取ることはできるでしょう。

タイミング③
完全に成熟しきったこのタイミングでの参入は、過去の類似商品・サービスの模倣はできるものの、顧客・マーケットからは目新しさ感もなく爆発的な売上を得ることはできません。また、その先には、市場規模の縮小が見えているため、この段階での参入はビジネスとして得策とは言えないでしょう。

タイミング④
市場規模が縮小し、撤退企業が出ているこのタイミングで参入する企業があるとするならば、マーケット動向を全く読めていません。
製品コンセプトの変更や、より専門性の高い製品へのモデルチェンジなど、別の市場を狙うべきでしょう。

これらを通信電話業界になぞらえて紐解いてみたいと思います。

タイミング①
→今から30年弱前のポケベル全盛の時期、まだ、小型移動電話と言われていたあの時期に、携帯通信事業に参入していたら、今頃、皆さんは、どれほどの収益を得ていのか、想像つきますか?

タイミング②
→大手の携帯会社が出揃い、価格差はあまり見られないものの、携帯電話自体の機能や契約者向けのサービスでの差別化が本格的にスタート。新しい機種が出るたびに各携帯販売ショップに購入希望者の列ができる、そんな時期でした。

タイミング③
→携帯電話が一人に1台が当たり前となり、また、格安ケータイや格安SIMサービスが登場し、日本政府も大手携帯電話の通話料引き下げを提言するなど、一気に価格競争の時代へ突入。大手携帯電話のブランド力も減少傾向にあり、各社とも携帯電話事業だけでなく、他の事業・サービスにも注力するようになってきています。

タイミング④
→2020年4月、楽天が携帯電話事業に参入しましたが、なかなか厳しい状況なのは皆さんもご承知の通りだと思います。また、2020年3月にスタートした5Gサービスも普及にはまだ時間がかかる模様です。
現状の動向を見る限り、携帯電話の代わりなりえるサービス等はすぐに出てこないものの、人口が減少傾向にある日本において、以前のような収益を得ることは今のままでは難しいと言えるでしょう。
追加の機能・サービスとして、一部の商品では実用化されていますが、様々な家電製品との連動や、医療機関、自動車、農業、金融、教育などあらゆる分野での連携など、更なる進化が必要になってきています。

いかがでしょうか。

成功できない多くのビジネスは市場が飽和したレッドオーシャン(タイミング②~③の時期)に新規参入し、飽和した市場の収益を取り合っています。成功するためにはティッピング・ポイントをいち早く見つけ、ブルーオーシャン(タイミング①~②)であるタイミングで市場に参入する事により大成功を収めることができるのです。


JECCICA客員講師 松本誠世


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