JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

最新セミナー・イベント情報
お申込みはこちら

ネットショップの売上が急降下した時にやってはイケない施策と、復活するための順番

バックキャスティングの菅原です。

少しずつ世の中が元気を取り戻し始めた矢先にコロナ第三波で再び自粛ムードが強くなってきました。

ハレ物(非日常)であるギフト系商材を扱うネットショップの中には大きく影響を受けている事業者さんもいらっしゃって、弊社の相談を受けて上向き始めたネットショップの事例を紹介します。

コロナの影響で、数値が大幅減
2018年→2019年で、集客面で150% 売上で120%アップをしたネットショップでしたが、一番の繁忙期である「卒業」「入学」がコロナショックとなり、集客・売上共に通常時の50%以下の数値になってしまいました。

Googleトレンドで過去5年間の「リクルートスーツ」「貸衣装」を見てみると、2019年以前のキーワードの山と比較すると、コロナショックで大幅に凹んでいることがわかります。

広告費を増額しても売上が戻らない時は、どうすれば良いの?
昨対で半減した訪問者・売上を戻そうとしたショップさんは、広告費を増加し訪問者増と売上アップのアクションをし始めましたが、蓋を開けてみるとCPA(顧客獲得単価)は20万を超え、購入は1件のみ。この状態で相談を受けました。

CPAが20万を超える事はレアなケースですが、「広告費を増額しても、売上が戻らない」という相談を受けることはよくあります。多くの場合、広告運用自体よりも、Webサイトの状態が良くない=転換率が低いことで、広告費を無駄にしています。

まずは、ショップさんに「広告を止めるか、広告費を抑える」こと、そして転換率アップに向けて、「決済方法」「Web接客」「Web訴求」の3つの改善を優先することをお伝えしました。

[改善1]決済方法の並び替え・説明文の追加
ショップさんが見落としがちなのが決済周りです。特に、未払いリスクのない後払い決済を導入していないこと。楽天・Amazonに出店している場合は決済方法をコントロールできませんが、それ以外でネットショップを構えているなら、未払いリスクのない後払い決済の導入は必須です。

導入しているにも関わらず、購入画面で未払いリスクのない後払い決済が下部にある・説明不足である場合は要改善です。(店舗によって利用頻度は変わりますが、後払い決済は上部に表示する方が無難です。)

[改善2]Web接客ツールの導入
Webサイトのクオリティが低いもののショップさん自身で改善するにはスキル不足な状態でしたが、流入・購入は発生しているので「Web接客」ツールを導入いただきました。

特定ページで初回訪問者向けにWeb接客ツールでバナーを表示すると、設置前に比べて転換率・購入数が改善されました。

[改善3]Web訴求の改善
相談してきたショップさんのWeb訴求が「わかりにくい」「写真が暗い」「ダサい」などの難点がありましたが現在は外注活用が出来ないため、以下2点をご案内し現在改善途中です。

<商品画像の改善>
とにかく商品画像が暗かったので、下記の「王様の撮影キット」のご案内をしつつ、販売店舗が用意しているスマホでの商品撮影コンテンツをご案内しました。

スマホ(iPhone)で商品撮影(物撮り)しよう!
https://www.netshop-set.com/technique/mobile/

<商品画像・バナーの改善>
Web上で使用している全てのコンテンツが「ダサい」状態だったので、「色を多用しない」「ノーマルフォントの見直し」を案内しました。

また、デザイン用ツールを社内で用意しておらずフリーソフトで作成していたため、Adobe社のツールも案内しつつ評判の良い無料ツールの「Camva(キャンバ)」も案内いたしました。

グラフィックデザインを無料で簡単に作成
https://www.canva.com/ja_jp/

改善を続けた結果、昨対70%ぐらいまで改善
地道な改善を続けた結果、集客・売上状況が昨対70%ぐらいまで戻ってきました。
戻ってきた矢先のコロナ第三波なので、不安はまだまだありますが、数値の上向きによってショップさんに元気が戻ってきたようです。

数値が下降している時に、つい「集客施策」に目が行ってしまいますが、まずは「出口」から改善していくことが重要です。ネットショップの場合であれば、購入完了からさかのぼって考えると、出口の課題が見えてきます。

一人で運営しているネットショップさんの場合、客観的に課題を見ることが厳しいので、我々のような第三者に依頼することで明確になるケースが多いです。

最後に、このショップさん向けに循環型ファネルによる消費者の動きと、改善に向けた優先順位を案内いたしました。

コロナ第三波が気になるところでWebサイトは改善途中ですが、まだまだ伸びしろはあるので、繁忙期の「卒業」「入学」シーズンに向けて、暖かく見守って行きます。

JECCICA客員講師

JECCICA客員講師 菅原 渉

株式会社バックキャスティング 代表取締役
1999年よりEC業界へ。運営~支援まで多方面で経験を積む。コンサルティング活動と並行して中小機構販路開拓支援アドバイザーとして動画やセミナーで講師も行う。自社の強みの明確化~成約率の向上~成果を得意とし、最高記録は月間CVR18%


 - JECCICA記事, お知らせ, その他, コラム, ニュース

JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会

Copyright© JECCICA ジャパンEコマースコンサルタント協会 , 2021 All Rights Reserved.s